罪は人になすりつけるべし

罪は人になすりつけるべし

目次

日本と欧米の考え方の違い

車を運転していて老人を撥ねてしまった。
その時、あなたはどうしますか?
日本人ならたいてい「すみません」「申し訳ありません」「私が悪かった」と平謝りすると思います。

けれど、欧米人なら「老人がぶつかって来た」「こちらに落ち度はない」「車の修理代を請求したい」と言ってきます。

とにかく欧米人は謝りません。
謝ったら負けというのが、欧米の常識。

潔く謝るとかいうものはありません。

学校で子供同士が喧嘩をしたら、日本なら「うちの子が悪かった、ごめんなさい」とお互い謝りますが、欧米では双方「うちは悪くない」と平行線になるそうです。

なぜ、欧米人はそんなに謝らないかというと、権利主義の観念が発達しているからです。
少しでも隙を見せたら、土地も財産も奪われる厳しい世の中だったからです。

故に城壁は高く、大きい。
身ひとつでいつでも逃げられるように宝石を重宝していたわけです。

逆に日本は京都御所に壁がないようにじつに穏やかな人間関係だったわけです。

謝れば大概は許される日本

欧米で謝れば、そこに付け込まれ多大な損害を受けます。
故に絶対謝れません。

しかし、日本では謝らなければ大きな損失を被ります。
裏返せば、謝れば清算されケリがつきます。
なのでとりあえず謝ることが得策なので、くせで「すみません、すみません」と先に謝ってしまいます。
昔、欧米人に「ソーリー、ソーリー」を連発している日本人がいました。
挨拶も「すみません」、お礼も「すみません」です。
遅れても「ごめん、ごめん」で済みます。

欧米だったら、タクシーの運転手が悪いだの、時間の設定が悪いだの他のせいにします。

日本と欧米どっちが良い?

日本人から見たら欧米人の振る舞いは「不道徳」に写ります。
欧米人から見たら日本人は頭がおかしい「不道徳」に見えるでしょう。
社会の習慣とは摩訶不思議ですね。

さて、あなたはどっちがいいですか?

どっちがズルい振る舞いかというと手っ取り早く謝ってしまうほうがズルいのであって、「罪は人になすりつけるべし」という精神の方が、むしろ真っ正直な考え方とも言えます。
だって、人は内心自分が一等正しいと信じているのですから。