IT座敷牢物語
葉涙さんによる写真ACからの写真

現代のビルは入館・セキュリティカードがないと死んでしまう

最近のビルはセキュリティが厳しい。特にIT企業などテクノロジー系の会社は。
ビルの中を行き来するにはセキュリティカードが必要。
入室、退室の記録も取っている。
セキュリティカードを持っていると気づきにくいが、これカードがなければ地獄です。
特に大きなビルの会社。広いので各階に人間がそんなにいない。
めったに人が通らない場所でカードを失ったら・・・真面目に閉じ込められます。
しかも、普通に通っている時は気づかなかった廊下や小部屋。
空調がなければ息苦しいし、妙に静かで、何か焦る気持ちになる。
停電した時、閉じ込められる可能性もある。
結構、恐ろしいのが現代のIT化されたビルなのである。

IT座敷牢の拷問

客先常駐、IT土方でもある私は、時には短期スポット案件の仕事をしたりする。日雇いSE、PG、テスト屋である。
1か月と短い期間なので、担当者も面倒くさいとセキュリティカードの発行をせず、毎日受付でカードをもらうことに。
このカードは入館1回のみのカードで外出時には回収される。
一応、2枚申請されているようで、お昼休みに一度だけ外に出られるのだ。
奴隷の喜びか!?
それでもね、毎日、受付の警備のオッチャンに会社名と氏名を言ってカードをもらう。昼に外に出たら2回もらわないといけない。
正直、色々面倒くさいが、外に出たい理由がある。

何かと言うと「弁当を食べるところがない」からだ。
座席はスマホ類はもちろん、食べ物禁止。部屋にある食事スペースは狭い。
ある意味、昼の座席が決められている暗黙の合意がある中で日雇い労働の私はとても落ち着いて飯を食える状態ではない。
食堂、売店はあるが、そこへ行くのにもセキュリティカードは必要。
とりあえず、部屋を出さえすればいける外へ、気分転換も出来て悪くはない。

しかーし、再度カードをもらいに受付を通過、途中止まりまくる(仕事場は21階)エレベーターを降りると、そこは牢獄のエレベーターホール(消灯してるし)。自分で扉を開けられない恐怖。
内線知らんし(しかも10桁で長い)・・・21階の住人を待つのみなのである。
しかし、先に行ったように23階もあるでかくて広いビル。
従業員はめちゃくちゃいるのだろうが、21階は閑散としている。
誰も来ない。もう始業が近い中、何分待っただろうか・・永遠に感じる待ち時間。
むむ、当階で止まるえればーたーが、ああ、職場の上司だ、やったー。
と喜びもつかの間、自由にトイレにいけない私は始業前にトイレを済ませとおくのだった。そしてトイレを終えると再び入室できないピンチ。閉ざされた扉。
コンコンとノックすると事務のお姉さんが笑顔で開けてくれる。

「早くカード発行されるといいですね」
「いや、発行されません」
「??」
「一か月なんで発行してしてくれないんです」
「ああ・・・」

なんだか悲しい。

私を採用した担当者は多少は不便だが、気にせずドアを開けてと頼めばいいという。
けど、中々そうはいかない。
だって、職場の人は働いている。忙しそうにしていたり、会議していたり、トラブルの電話していたりの人に何回も頼めますかいな。
おしっこが近い・・いや人間、好きな時にいけないと思うと余計もよおしてくるものだ。
気が付けば、結構膀胱パンパンである。
ドア付近で出入りする人を待つのだが、恥ずかしいので自然を装ってみる。
それがまた、怪しい、怪しすぎるのである。
ようやく、脱出してトイレに駆け込む。そして戻る・・とまた、ノックノック・・仕事の邪魔して開けてもらう。
これが毎日・・中々の拷問である。

飲み物も自販機はセキュリティドアの向こう。飲み物も自由に買えない。
一度、意を決して2階上の売店へ特攻した。
コーヒーと甘いものが食べたかった。
売店は中々広く、品も豊富だった。オアシスだ。
そんな気持ちも瞬間に打ち砕かれる。

なんと会計はセキュリティカードで行われていたのだ。
オーノー、ここでも俺は囚われの身なのか
コーヒーもロクに買えないなんて、もはやここでは人間として扱ってもらえないのか?絶望である。
乾いた喉を潤すことも出来ずに仕事場に帰ろうと思うのだが、連結廊下の向こうはセキュリティドア。
しかも誰も通る気配がない。
シーンとした空間は蒸し暑く、息苦しい。
沈む潜水艦に閉じ込められた心境だ。
どのくらい時間が経ったのだろう。ふいに後ろのドアが開いた。
ああ、職場の人だ助かった。
カードを持った人に付いていくとビルの中はスムーズだ。
私はひとつひとつのドアがセキュリティかどうか確認しながら行動していたので、信じられない光景であった。

とにかく行動範囲が限られすぎて、息が詰まりそうである。
あきらかに日雇いIT土方を軽視している。
挙句の果てに2週間いるわたし、内橋(うちはし)に上司は「内藤さん」という。
いや、よく間違えられます。ええ、でも・・・ちーん。

制限のある生活の楽しさ

制限がありすぎて、本当に囚人だ。
でも、まあ、こうなったら制限の中、どうやって行動してやろうかと考える。
この前は自販機があるエリアのドアに靴を脱いで挟んでおいて閉まらないようにして、飲み物を購入。うん、これはこれでゲームみたいで面白い。
それでも、せめてトイレだけは自由に行かせて。
これ、結構人権問題じゃないのか、大企業さん。

一生の思い出にしよう・・ネタだ

一緒に働いている人はすごくいい人たちです。
けど、座敷牢状態の私の待遇改善を言う人はいない。
私が言ってもいいのだが、もう面白いので放置。
あの企業でこんなひどい目にあったというネタにはなった。
一生忘れない思い出として記憶に刻んでおく。
頑張って、自分のビジネスで成功したら、この会社の株を買って、株式総会でこんなことがあったと語ってやる。
そうでも思ってないとやってられない。
有名人が3日いても同じ待遇か?違うだろうよ。
下請け業者を冷遇、見下していやがる。まあ、仕方ないね。そういう世だ。
けど、忘れないよ~。しかし・・
人をなんだと思ってるんだ、ばかやろ~(泣)

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