まず、カイより始めよ!

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まず、隗より始めよ

「まずは自分から始めよ」という意味で使われる「隗より始めよ」。
結構、積極的な意味合いで捉えられますが、「隗」とは 中国、戦国時代の燕(えん)の政治家の郭隗という人のことです。
人材収集の方法として、「千里を走る馬」を手に入れるために死んだ千里を走る馬を500金で買うことで「死んだ馬でも500金」なら生きている千里を走る馬はもっと高く買ってくれると全国から集まったという逸話を元に、まず、大した能力も無い自分( 郭隗)を良く遇すれば、あんな男でも待遇がいいならと才能のある人材が集まりますと王様に進言。

郭隗の企みは成功し、全国から名だたる将軍が燕に仕えて国は発展したそうな。
なので、真の意味は「ダメ社員でも給料高ければ、それを見て優秀な社員が来ますから私の給料上げてください」みたいな意味です。
まず、私から優遇して!という話から、言い出した人が率先してやる!みたいなニュアンスになっているのが興味深いです。
この「隗より始めよ」は他にも色々な意味合いがあって面白いので「戦国策」はぜひ読んでみることをお勧めします。
他の有名なことわざも、結構なんじゃそりゃなエピソードだったりします。

中国の思想 戦国策(改訂版) (徳間文庫)

「まず、隗より始めよ」の本当のすごいところは「隗」という文字を変えることで色んな意味合いの言葉を作ることができることです。
「まず、カイより始めよ!」

まず、より始めよ!

物事を極めたい上達させたいなら、まず「回数」をこなしなさい。
小賢しいテクニックや理屈より「回数」やることです。

経済を良くするのもまず、お金を「回す」ことから考えるという意味もあります。

まず、より始めよ!

「介」は助ける、間でとりもつなどの意味があります。
まずは人を助ける。
そして、人をつなげていく。

何事も自分のことより、まず人を助けてから始まると言う意味です。

まず、より始めよ!

回らない高級寿司屋に連れて行ってもらったなら、昔はかっぱ巻きを頼めと言われていましたが、今は「貝」を頼む。
おっ、貝から頼むとは以外だなあ。と印象付けると同時にちょっと常識から外れてみる意識を持つことを問うています。

まず、より始めよ!

何事も「会う」ことから始めましょう。
いくらネットが発達したからと言って、ネット上だけのやりとりはやはり薄くなりがち。最初だけでも実際に「会って」みるべし。

まず、より始めよ!

最初に作ったモノがいきなり100点ということはありません。
改良に改良を重ねて100点に近づきます。
何かを作ったとき最初にやるべきは「改」なのです。

まず、下位より始めよ!

どこかの団体に所属したり、会社に入る時、前のところではどんなに偉くても、三顧の礼で迎えられたとしても、新しいところでは自分は一番下っ端であるという謙虚な気持ちを忘れてはなりません。

まず、海(カイ)より始めよ!

昔、泳ぐとすればどこが良いかという話をした時、「川」と言った人がいました。いやいや「海」でしょうと返したら、真面目な顔で「海なんかで泳いでる人がいるんですか?」と聞き返されました。
安全が確保されたプールよりも、まずはちょっぴり危険な海で泳ぎを始めましょう。

まず、甲斐より始めよ!

何事も「やり甲斐」があることから始めないと、続きません。

<順次・追加>いいのがあれば募集します。