「作り笑い声」の影響

「作り笑い声」の影響

面白くなくても「笑え」ば面白くなる現象

「作り笑い声」の影響

テレビ番組で演出として使われる、お笑い音声
「ははは」とか会話などの間にいれてくるやつです。

あれ好きですか?
あんまり好きな人はいないのではないでしょうか。

もしかしたら不快に感じる人もいるかもしれません。

じゃあ、なんでテレビ局は嫌われているこの
笑い声を使うのでしょうか。

それは、
大して面白くなくても、釣られて笑ってしまうからです。

それはなんとなくわかると思います。

でもね。
なんであんなわざとらしい作られた、もしかすると不快な
笑い声聞いて、自分も笑っているんでしょうか。

何であの笑い声に影響されてしまうんでしょうか。

その原因のひとつに
「人は他の人たちが何を正しいと考えているかを基準にして物事を判断する」
というのがあります。

特に自分がどうすればいいかわからず、どう行動するのが正しいか迷っている時、
ある行動を遂行する人が多いほど、人はそれが正しい行動だと判断します。

あの笑い声は自分的には全く面白くなくても、周りの大勢の観衆が
笑っている(ように聞こえる)ので無意識に
「皆笑っているからこれは面白いんだ」という心理の元、
なんだかわからないけれど、自分も笑ってしまっているのです。

路上ミュージシャンの投げ銭も、最初に自分でいくらか入れておいて
皆が投げ銭していると思わせています。

ラーメン屋がそんなに込んでいないのに行列を作らせるのも、
全ては「多きに流れる」心理を利用しています。

こんな実験がありました。

人通りの多い路上で一人の男が空を見上げています。
その時は、誰も無反応でした。

それが5人になると、周りの人々も次々と空を見上げます。
雲しかない空を。

気が付けばほとんどの人が空を見上げていた。

こうやって知らないところで他者の影響を受けているのかもしれません。

ちなみに「笑い声」の別の効果としては
スピーチの長い人の話(おやじギャグ)などは
面白くなくても思いっきり笑うと、スピーチが早く終わります。

スピーチの長い人はウケないので話が終われなくて長くなっていることが多く、
最初にどっと笑うと終わりやすい。
スピーチ大国アメリカではそうやって合理的にスピーチを手短にする
「作り笑い声」という文化が生まれたわけです。
アメリカドラマでは定番ですもんね。

まあ、なんでも笑っていれば楽しくなります。
いつも笑顔で過ごしましょう。

【参考図書】

(amazon)影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか


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